2012年12月10日月曜日

PDCAサイクルにおけるチェックの2つの意味(2/2)

PDCAについて前回の続き。
前回はこちら


 1つ目のチェック 
1つ目は、Planに対して行ったDoを実行出来たかどうかのチェックを行います。

例えば「1ヶ月後のTOEICで730点をとる」という目的を考えてみます。
Planは「1か月後までに60時間以上の勉強を行う」ものだとします。
このPlanだと、平日が20日、土日が10日として、平日に1時間、土日に4時間の勉強をすれば良さそうです。
Doは「毎日決まった時間(平日なら1時間、土日なら4時間)、英語の勉強をする」ことになります。

この場合のチェックは勉強した時間で行えそうです。
平日に2時間勉強できた → 達成
平日に30分しか勉強出来なかった → 未達
土日に4時間勉強できた → 達成

 2つ目のチェック 
2つ目は、目的に対するPlan、Doが適切かどうかのチェックを行います。

上述の「1ヶ月後のTOEICで730点をとる」という目的で考えてみます。
Planは「1か月後までに60時間以上の勉強を行う」です。
本当に1ヶ月後までに60時間以上の勉強を行ったらTOEICの点は730点になるのでしょうか?
勉強の効率性は無視して良いのでしょうか?

では効率性を考慮して「1ヶ月後までに60時間以上、効率的な勉強を行う」とするか。
今度は「効率的な勉強」を客観的に定義出来ませんので、チェックできなくなってしまいます。

またPlan「1か月後までに60時間以上の勉強を行う」ですが、Do「毎日決まった時間(平日なら1時間、土日なら4時間)、英語の勉強をする」で良いのでしょうか?
平日1時間×4日間で上がる成果と、土日4時間で上がる成果は果たして本当に等しいのでしょうか?
ひょっとすると1時間×60回と4時間×15回では成果が異なるかもしれません。
本当に60時間の学習を平日1時間、土日4時間と分割することが正しいのでしょうか?

時間というのは非常に管理しやすい項目ですが、対目的(成果)という側面では非常に扱いづらいものです。
百万時間学習しようと東大に合格するわけではないですからね。

 どうすべきか ー 例えばの案 
先のTOEICについて、疑問を提示したままでは良くないので一応の案を考えてみます。
こうしてみたらどうでしょうか?

目的「1ヶ月後のTOEICで730点をとる」
Plan「TOEICのテキスト(20章)を2週する」
Do「平日は1日あたり2章、土日は平日にやった分(10章)を復習する」
Check1:1日あたりの学習量が明確であり、チェックはしやすいと思います。
Check2:1週すればTOEICで730点がとれる、というテキストを2週しているのですから、目的に対するPlanは適切と考えて良いでしょう。
 また、20章に対して2週間で終える計算ですから、2週実行できる計画が立てられています。

※テキストの量など適当ですので、平日の学習時間が増えてしまっているかもしれませんが、そのあたりは仮の設定ですので無視していただければと思います。

というわけで、計画の実行ではチェックが重要ですよ、というお話でした。

それでは。

2012年12月7日金曜日

PDCAサイクルにおけるチェックの2つの意味(1/2)

前回はミッションステートメントの策定についてお話しましたが、今回はそれをいかに遂行するか、という話。

 PDCAとは 
Plan Do Check Action の頭文字をとったもの。
Wikipedia:PDCAサイクルによると「事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ」と書かれています。
計画を立て(Plan)、計画を実行し(Do)、実行結果が計画に沿っているか確認し(Check)、計画に必要な修正を行う(Action)の4ステップです。

計画はあくまで事前に立てた計画ですから、実行結果が計画に沿っているか確認することは極めて重要です。
ただCheckという言葉が曖昧だと私は思います。

 チェックの重要性 
チェックは、活動の確認という非常に重要な位置づけを占めています。
しかし正しく行うことが非常に難しい項目だと私は思います。
理由は明確で、チェックは定量的に図る必要があるからです。

例えば美味しい料理をつくろう、というトレーニングに対して「料理をつくった回数」を確認することは出来ますが、「おいしい料理をつくれた回数」を確認することは主観的にしか確認できません。
おいしいというのは主観的な感情のため、ともすれば「私にとってはおいしい料理だがAさんにとってはおいしくない料理」と「私にとってはおいしくない料理だがAさんにとってはおいしい料理」という2つをどちらも「おいしい料理」と評価してしまう可能性があります。

こういう場合は、単純に料理をつくった回数をチェックの対象とするか「Aさんがおいしいと感じる料理をつくった回数」をチェック対象とするかが挙げられます。

 PDCAにおけるチェックの2つの意味 
チェックにはもう一つの難点があると私は考えています。
PDCAのチェックという言葉が2つの意味を持ってしまっていることです。

1つは正しく実行出来ているかのチェック。
もう1つは計画・実行が正しく目的に向かっているかのチェック。

ちょっと長くなったので分割します。
続きは次回。

それでは。

2012年12月5日水曜日

ミッションステートメントの策定方法

前回はミッションステートメントについて書きましたが、今回は策定方法について書きます。
今回のミッションステートメントの説明については7つの習慣で書かれている内容と相違がありますが、策定・定着させやすくする目的でわかりやすく書いているため、とご理解ください。

 ミッションステートメントについての説明 
※必要性については前回書かせていただいたので省略します。

ミッションステートメントには価値観と目標の2種類があります
この2つが混同されるため、ミッションステートメントはうまく運用されていないのです。

 価値観は今すぐ行動出来ること 
価値観とは、信念のことです。
信念を定め、それに従って生きることで自己実現を果たすものです。
具体的には「妻の夫として、誠実に接し、常にお互い助け合い・高め合い、妻が困った時には悩みを聞き、私が困った時には真っ先に相談するよう務める。」とかこういうものです(30秒で書いたのですごく適当ですが)。
価値観はいつでも行動に移せるもので、反省し、次の行動に活かしていけるものです。
※上述のミッションステートメントが策定されていれば、毎日見なおして夫として理想の行動がとれていたか反省できますよね?

 目標は計画があり期間があること 
目標はいついつまでにどうこう実現するというものです。
具体的には「20年後には部長になる」とか「3年以内に5,000万円の受注を獲得する」とか「1年以内にTOEICで730点をとる」というようなものです。
目標は信念とは違って今すぐ行動に移せるものではなく、計画を練って1つずつステップを駆け上がって到達出来るものです。
また必ず期間を決める必要があります。※いつか出来れば良い、というものは実現できませんから。
計画があり期間がある、それが目標の特徴です。


この2種類がミッションステートメントの中身になります。
うまく定めて運用して、良い生活を送りたいですね。
続きはまた今度。

それでは。


2012年12月2日日曜日

ミッションステートメント

書籍「7つの習慣」の中で、ミッションステートメントを持つべき、という話が出てきます。
ミッション・ステートメントとは価値観を具体的に記述したもので、この価値観に従って行動していくことで自己実現を行えるというものです。
まぁこれだけ聞くと胡散臭いこと極まりないのですが、「高い目標を具体的にイメージしよう」といった話はよく聞く内容なので、それに近いものと思っていただければ。

 ミッションステートメントを事業にする 
事業の一つとして、ミッションステートメントの策定・継続を支援出来ないかと思っています。
7つの習慣の中では「長く時間をとって海岸に行って一人で『自分の人生にとって何が大事か』考えろ」と書かれています。
また、それを一人で実行するのも難しいのか、公式にセミナーも開催されています。
3日間で126,000円しますが、友人は受講した経験があり、効果は高かったと言っています。
でも誰もがそんなにコスト(海岸に行く労力・セミナーを受講する費用)を払って高い成果を欲しいわけではないでしょう。
そこで幾ばくかの費用でもってミッションステートメントの策定・PDCAを回す支援ができないかと考えています。

 セミナーや書籍との関係 
私はセミナーや書籍は味方だと考えています。
安価な費用で目標設定・定着をさせ、興味が出た方は書籍を読んだりセミナーを受講したり、フランクリン・プランナーを使っていただければ良い、と思っているためです。
価値観や目標の策定・継続というのは、誰しもがたった一つの手法だけで同じように実現出来るものではありません。
ですからセミナーや書籍は味方であると考えますし、パートナーシップが組めるのであれば積極的に構築していきたいと思っています。

そういう夢物語も考えつつ、まずはパートナーシップを組むことが彼らにとって価値の高いものになるよう、私たちの価値を高めなければなりませんね。

具体的に話し合っていることについてはまた次に。

それでは。